施工管理に求められる「QCDSE」とは

QCDSEとは

QCDSEとは、建設現場の管理項目で最も重要とされるものの単語の頭文字を並べたものです。質の高い建築物を完成させて期日までに発注者に納品するには、この5項目すべてが確実に実行されていなければなりません。

QCDSEで表される単語とは以下の5つのことをいいます。

  • Quality(品質)
  • Cost(原価)
  • Delivery(工期)
  • Safety(安全)
  • Environment(環境)

このページではQCDSEのそれぞれの単語の意味やその重要性について詳しく説明していきます。

QCDSEのそれぞれの意味

Quality(品質)

施工管理でいうQuality(品質)とは、建物の品質や作業の安全を確保したうえで、設計書に従って工事が滞りなく行われること、耐震強度などの基準をすべて満たした建物のことを言います。

耐震強度は人の命に関わる重要項目。地震などの震災が多い日本では、とくに重要視されています。

クライアントや会社によっては下記の内容を撮影し、写真を証拠として提出することで品質と安全性を認めてもらうケースもあります。

  • 技量証明書
  • 計測状況写真
  • 実測確認(施工計画書)
  • 施工状況写真
  • 材料搬入報告書

Cost(コスト・原価)

企業が利益を上げるには、できるだけコストを下げて高品質な物をつくる必要があります。そのためには、建物の品質を落とさないということを前提として、必要なコストと無駄なコストを見極めたうえで適切な経費削減を行わなければなりません。

削減対象となるのは、人件費や材料費が主な項目です。コスト削減のまえに見積もりを取ることや、効率よく作業が出来るよう作業計画を作ることも、適切な原価管理を行うために必要な仕事です。

Delivery(工程・工期)

現場では高品質なものをつくること、予算内で完成すること、そして期日に間に合うようにすることが絶対条件。そのために、工事に着手する前に工程表を作成し、決められたスケジュール通りに工事を仕事を進めていきます。

施工管理者が作成する工程表とは以下のようなものです。

  • 作業項目
  • 作業日数
  • 工事進捗率

納品が遅れると依頼主に迷惑がかかるほか違約金が発生するケースもあるため、常に工事の進捗状況と工程表を照らし合わせて確認する必要があります。

また、悪天候などのトラブルで工事が中断することも想定し、余裕を持った工程表を作成するのが大切です。無理なスケジュールによって作業員の負担にならないよう、そして予算を上回ってしまうこともないよう工期を管理をしなければなりません。

Safety(安全)

施工管理で最も重要な項目が、安全管理です。施工管理者は、作業員が怪我をしたり事故が起きたりするのを防ぐため、常に安全面に配慮する必要があります。

万が一大きな事故が起きてしまったときや死亡事故が起きてしまったときは、工事を長期的に中断しなければなりません。そうすると納期に間に合わなって発注者に迷惑をかけてしまうほか、自社の評判も下がってしまいます。会社の信頼を損なうということは、最悪倒産のリスクにもつながりかねません。

現場は常に危険と隣り合わせであることを意識し、施工管理者はあらゆる事故やトラブルの可能性を想定して、事前に安全対策を考える必要があります。たとえば作業員への挨拶やねぎらいなどの声掛けも、施工管理者にとって大切な仕事のひとつ。そのほか、安全管理対策として以下を徹底する必要があります。

  • 滑落防止のために手すりを付ける
  • 危険な場所であることを知らせるために安全看板を設置する
  • 高所作業時に安全帯の使用する
  • 機械の劣化・故障による事故防止のために定期的に安全点検を行う
  • 朝礼時に注意事項やヒヤリハット体験を共有する

Environment(環境)

建設予定地の周辺を調査して、周辺で生活をしている住民に迷惑をかけないよう配慮するのも施工管理者の仕事です。

そのための環境対策は具体的に考案し、必要に応じて周辺住民と共有する必要があります。具体的な環境管理には以下の3つの要素があります。

  • 自然環境:工事によって周辺の空気・地盤・水・土壌を汚染しないように考慮する
  • 周辺環境:周辺住民に騒音や振動、重機の排気ガスや粉塵で迷惑をかけないよう対策する
  • 職場環境:工事を手掛ける作業員が働きやすいよう環境を整える

また、これらの項目は建設現場の立地や工事の内容によって優先順位が変わります。施工管理には各現場でどの環境・対策を重視するべきかを見極める判断力が求められます。

QCDSEの優先順位

QCDSEは業界・職種によって優先順位が異なることがあります。必ずしも1.Q(Quality/品質)、2.C(Cost/コスト・原価)、3.D(Delivery/工程・工期)、4.S(Safety/安全)、5.E(Environment/環境)の順番ではありません。たとえば、施工管理における優先順位は以下の順番だと言われています。

  1. Safety(安全)
  2. Environment(環境)
  3. Quality(品質)
  4. Cost(原価)
  5. Delivery(工程、工期)

施工現場では「事故などが起きずに無事に工事が終了すること」が絶対条件。そのため最優先されるのは「Safety(安全)」と「Environment(環境)」です。もちろん、それ以外の3項目も重要です。QCDSEを守ることで高品質の物件が完成し、最終的にはコストもおさえられて、工期にも間に合うと言えましょう。

PICK UP
注目記事
イメージ
20代・30代が働きやすい
建築会社ってどんなもの?

年功序列社会が続く岐阜の建築業界。その中で、20代・30代がやりがいを感じながら活躍できる場を提供することに、真剣に取り組んでいる建築会社があります。その若き社長にインタビューをしました。