建築業界のインターンシップ
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就職活動の一環である「インターンシップ」についてまとめました。建築業界にもインターンシップを行っている企業が多数あります。インターンシップは気になる会社のことを詳しく知るチャンス。
こちらでは建築業界のインターンシップの特徴や準備しておくべきこと、参加するメリット、またインターンシップ先の選び方も紹介します!
そもそもインターンシップとは
インターンシップとは就職活動の一環で、気になる企業で試験的に就業活動することをいいます。実際の仕事を体験したり、その会社で働いている人の話を聞いたり、仕事のやりがいを見つたりする場でもあります。
インターンシップに参加したからと言って、必ずしも内定されるという保証はありません。ただ、インターンシップ中に好印象を与えることで就活が有利になることはあります。また、同じ志を持つ同級生やそこで働く社員との出会いは貴重な経験といえるでしょう。
また仕事を体験したり会社の雰囲気を体感することで、その仕事・会社が自分に合っているかを事前にチェックできるため、就職後「思っていた会社(仕事)と違った…」なんてミスマッチも起きづらくなります。
設計事務所・ハウスメーカーのインターンシップ
ゼネコンやハウスメーカー、設計事務所で開催されるインターンシップも他職種と同様に、入社を希望する学生のために開かれます。夏休みや冬休みの時期に開催されることが多いのが特徴で、期間は1日~2週間と企業によって異なります。
設計事務所・ハウスメーカーのインターンシップで体験できること
設計事務所やハウスメーカー、あるいはゼネコンといった各企業は、どれも建築業界に関連している事業者であると同時に、請け負っている業務の規模や性質がそれぞれ異なっていることも少なくありません。
インターンシップで体験できる内容は当然ながら申し込んだ先によって変わるため、まずは自分なりに学びたい内容を事前に検討しましょう。
実際の建築現場の見学
建築途中の物件や現場の様子を、その中に入って見学できる経験は、将来的に建築業界で活躍したいと考えている人にとって魅力的です。普段は安全対策のシートに覆われていて目にすることのできない作業現場を間近で見られる上、それぞれの状況について業界の先輩から話を聞けるチャンスは経験を得る場所として重要です。
完成した物件の見学
作業中の現場だけでなく、完成した物件や建築物の中を一般へお披露目する前に見学できることも、インターンシップによって得られる特別な経験の1つと言えるでしょう。
完成したばかりの物件の内部は、日常的に利用したり暮らしたりしている時に見える景色とはまた違っています。また、建築中の現場と完成した物件を見比べられる機会としても魅力的です。
建築現場でのお仕事(サポート)体験
プロの大工や職人、専門家が活躍する現場において、学生がいきなり活躍できることはまずありません。どれだけ教科書や教材で勉強していても、やはり現場ならではの雰囲気やルールといったものは存在し、また技術面でも実体験が重要になります。
言い換えれば、インターンシップはそういった現場の空気を実際に体験できる貴重な機会です。
設計・デザインの制作体験
自由設計の建築を請け負っている事務所や会社のインターンシップであれば、プロの設計士や建築士によって設計されたりデザインされたりしている物件に関して、そのコンセプトやプランに関して詳しく話を聞けるかもしれません。
もちろん守秘義務により全ての情報を開示してもらえずとも、実際のプロの技に触れられるチャンスは重要です。
展示場・モデルハウスでの接客体験
建築業界では、営業担当として分譲住宅や注文住宅などを顧客へアピールしたり、顧客からの問合せに対して適切に答えたりといったコミュニケーションスキルも重視されます。
展示場やモデルハウスを有している企業などでインターンシップを受けた場合、そこに訪れた実際のお客様に接して対話できる可能性もあります。
セミナーへの参加
企業によってはインターンシップに参加している学生のために、特別講義やセミナーなどを用意している場合もあります。実際の営業活動を行っている企業や店舗において受けられるセミナーや講義は、学校の授業で得られる知識とはまた別の視点で考えるきっかけになるかもしれません。
建築業界へインターンシップに行く前に準備しておくべきこと
志望動機を答えられるようにしておく
建築業界で行われるインターンシップは、就職活動の一環として捉える必要があります。志望動機を聞かれたとき何も答えられない…では悪い印象を与えてしまいます。また、企業側も学生のためにインターンシップという場を設けてくれているわけですから、「なんとなく参加してみました」では失礼ですよね。
その会社が気になっている理由やインターンシップに参加した目的、このインターンシップを通して学びたいことは事前に考えておき、いつでも答えられるように準備しておきましょう。
企業研究をしておく
インターンシップに参加する企業の事業内容や経営理念は事前に確認しておきましょう。とくに事業内容を知らずにインターンシップに参加すると、やりたい仕事内容と違っていて時間をむだにしてしまったり、企業側にも悪い印象を抱かせてしまいます。社員や役員の名前をすべて把握しておく必要はありませんが、社長や副社長、また採用担当の方の名前は覚えておいたほうが安心です。
そのほか、以下の準備をしておきましょう。
- 公式ホームページを閲覧しておく
企業の公式ホームページがあるなら一通り確認しておきましょう。社長の挨拶や経営理念、事業内容、建築物の施工事例、採用情報ページは必須で確認しておきたい項目です。 - 新聞やニュースを見る
社会人としての基礎知識・常識をチェックされている可能性があるので、時事的な話題にも応えられるよう、新聞やニュースを見ておきましょう。 - 当日に行われるプログラムを把握する
インターンシップのプログラム内容を把握しているかどうかで、意気込みの高さが分かります。スムーズにプログラムをこなせることで、採用担当者に与えるイメージも良くなります。 - 遅刻しないように、事前に開催場所を確認しておく
当たり前ですが、遅刻は論外!事前に開催場所を確認しておきましょう。開催場所が本社ではない可能性もあるため、しっかり確認することが大切です。また、開催場所までの交通手段・アクセスも事前に確認しておいてくださいね。
グランハウス一級建築士事務所のインターンシップ情報
当サイトの取材に協力してくださった「グランハウス一級建築士事務所」(以下グランハウス)でも、インターンシップを実施しています。期間は1日で、忙しい就活時期でも時間をとって参加しやすいのが魅力。インターンシップでは実際に図面を作成したり、顧客との打ち合わせに同行したりと、貴重な体験ができます。
職場の雰囲気や仕事内容を知ることができるので、入社後のギャップに悩まされることがないでしょう。やってみたいことがあれば、柔軟に対応してくれるのも、グランハウスならではの魅力です。
25卒以降からインターンシップのルールが変更に
2025年卒業予定の学生を対象としたインターンシップ制度から、大きな変更が加わりました。これまで、企業や大学が主催するさまざまなプログラムが一括して「インターンシップ」と呼ばれていましたが、新制度では「オープン・カンパニー」「キャリア教育」「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」「高度専門型インターンシップ」の4つに分類されることに。各プログラムには明確な基準が設けられ、「インターンシップ」の名称を使用するためには、一定の条件を満たす必要があります。
また、これまでインターンシップで得た学生の個人情報は採用選考に利用できませんでしたが、2025年以降の新しいインターンシップ制度では、一定条件を満たした場合に限り、採用選考活動で個人情報を活用できるようになる点も大きな変更です。
インターンシップの4タイプ
タイプ1 オープン・カンパニー
オープン・カンパニーは、業界理解や企業カルチャーを学ぶことを目的としたプログラムです。企業が自社の魅力を幅広く伝えるためのもので、学生が気軽に参加しやすい内容となっています。実施期間は1日で、実際の業務に関わる機会はほとんどなく、主に説明会や見学会、座談会などを通じて会社の雰囲気を体験するものです。「会社説明会」と言ったほうがイメージしやすいかもしれません。
オープン・カンパニーで得た学生の個人情報を採用選考に活用することは認められていません。
タイプ2 キャリア教育
キャリア教育は、社会に出る前に必要なスキルや知識を学生に身につけさせるプログラムです。自己分析や社会人としての基礎力の強化、将来のキャリアデザインを考えることを目的としています。主な対象は1年次から2年次の学生で、実施期間はプログラムによって異なります。就業体験も必須ではありません。
またタイプ1と同様、キャリア教育で取得した学生の個人情報を採用選考に活用することは認められていません。
タイプ3 汎用的能力・専門活用型インターンシップ
汎用的能力・専門活用型インターンシップは、学生が実務を通じて汎用的な能力や専門性を磨くことを目的としたプログラムです。汎用的能力活用型は5日以上、専門活用型は2週間以上の実施期間が必要で、学業に支障をきたさないよう、夏休みや冬休みなどの長期休暇期間に実施することが求められています。
このプログラムで取得した学生の個人情報は、採用活動開始以降に限り、選考材料として使用することができます。
タイプ4 高度専門型インターンシップ
高度専門型インターンシップは、特定の分野で高度な専門性を持つ学生を対象とした、就業体験が必須のプログラムです。このプログラムで得た学生の個人情報は、採用活動開始後に選考材料として活用できます。
現在はまだ試行段階であり、実施している企業は多くありません。
インターンシップに参加する3つのメリット
1.会社の雰囲気をつかめる
インターンシップは、各会社内で行われるのが基本。外からは分からない会社の空気や雰囲気を知ることができます。
上司と部下の上下関係は良いのか、ピリピリした雰囲気ではないか、楽しそうな雰囲気か、どんな服装で出勤しているのかなど、インターンシップに参加しなければ分からないことばかり。事前に知っておけば、入社後のギャップに悩まされることがありません。
インターンシップ中は、その雰囲気のなかで働いている自分を想像してみましょう!楽しく、やりがいを持って働けそうか具体的にイメージしてみるのが、就活を成功に導くカギの1つです。
2.やりたいことと現実のズレがなくなる
インターンシップに参加すれば、その企業で行ってる仕事・事業の内容を詳しく知ることができます。自分のやりたいことがその職場・業界でできるのかを確認したり、本当にやりたい仕事かを見つめ直したりできます。入社後に後悔しないために、しっかり考えておきましょう。
3.就活を有利に進められる
インターンシップに参加したら内定がもらえる…というわけではありませんし、もちろん、インターンシップに参加していないから就活が不利になるということもありません。ですが、インターンシップに参加していない学生より、その会社の仕事内容や職場の雰囲気を知っているわけですから、スタート地点も一歩抜きんでているといえるでしょう。
また、インターンシップにただ参加するだけでは何の影響もありませんが、インターンシップ中に採用担当者に好印象を与えることができたら、就活を有利に進められる可能性があります。就活の一環という心構えで参加しましょう。
インターンシップは参加すべき?
インターンシップに参加しなくても、その企業から内定をもらえる可能性は十分あります。インターンシップに参加しなかった人が不利になるということはありません。
ですが、インターンシップに参加すれば、自分という存在を企業に知ってもらえます。「インターンシップに参加した学生は、すでに自社の雰囲気や仕事内容を知っているから、入社後のギャップが起きづらい」と考えている採用担当者もいるでしょう。スタート地点で言えば、インターンシップに参加したほうが有利。そのため、インターンシップが開催されているなら参加しておくことをおすすめします。
就活うんぬんを抜きにしても、インターンシップを通して経験できるものは、学校ではなかなか学べないものばかりです。得られるものは計り知れません。自己成長の観点から見ても、インターンシップに参加するのがおすすめです。
インターンシップは無意味って噂は?
「インターンシップに参加しても得られるものがなかった、意味がなかった」という声も多く見られます。もちろん、人それぞれ感じ方や考え方がちがうので、そういう意見が間違っているわけではありません。
ただ、インターンシップを通してどういうものを得るかは、その学生の考え方・動き方次第とも言えます。気になることを積極的に質問すれば、なにも得られなかった…という事態は避けられるでしょう。またインターンシップの種類や、インターンシップ先の選び方を知っておくのも重要なポイントです。
インターンシップの種類
実務型
社員に混じって実務を体験するタイプのインターンシップです。実際の案件をこなすので、ときには利益を生む仕事ができることもあります。インターンシップ中に学んだことはスキルとして身に付きますし、ほかの学生よりも良いスタートダッシュをきれるでしょう。
また、実務型のインターンシップは報酬が支払われるケースも多いのが特徴です。
ワークショップ型
ワークショップ型のインターンシップは、1週間~1か月の中長期間で、企業が出した課題をもとに企画からプレゼンテーションまでを行います。課題は実際の業務と関係するものがほとんどで、想定できる問題や解決方法などを考えるのがテーマです。
最初は難易度が高く感じるかもしれませんが、ほかの学生の意見を聞いたり、グループディスカッションのスキルが身についたりするのは、大きなメリット。コミュニケーション力や提案力も鍛えられるでしょう。
職場体験型
半日~1日で行うインターンシップで、職場の見学や職務体験などがメインです。期間は短いものの、社員との直接交流もあり、外からは分からない職場の雰囲気も分かります。また、忙しい就活生にとっては「気軽に参加しやすい」のもメリットの1つでしょう。
セミナー型
半日~1日で行う、講義が中心のインターンシップです。セミナーの主な内容は事業に関することや業界の未来予想などがメインになります。インターンシップ対象の企業の情報だけでなく、建築業界に関する幅広い知識を得られます。
インターンシップ先の選び方
業界・職種から選ぶ
就職先は自分のスキルが生かせる業界や、興味のある職種から探すのが基本です。したがって、インターンシップもまずは興味のある業界や職種から選びましょう。
人気の高い職種の場合は、選択肢も多く、絞り込むのが大変にな可能性もあります。その場合は働き方や会社の理念などを確認して、より自分が理想とする環境に近い会社を選ぶとよいでしょう。
企業から選ぶ
よく名前を聞く大手企業や地元密着型の会社、魅力的な施工事例が多い会社など、興味のある企業をインターンシップ先に選ぶのも◎です。
事前に気になる会社が決まっている場合は、公式サイトをチェックしてインターンシップの有無やスケジュールを確認しましょう。現在は募集されていないものの、過去にインターンシップを行っていた記録があるなら、次回の開催予定はあるか問い合わせてみるのもおすすめです。
実施期間から選ぶ
興味のある職種や企業が具体的に定まっていない場合は、まずは自身のスケジュールと合うインターンシップに参加してみるのもありです。
また、インターンシップは半日程度から数か月間と、種類や企業によって実施期間が大きく異なります。まとまった時間がとれない…という方は、そもそも長期間のインターンシップは難しいでしょう。実施期間も選ぶ際のポイントとして、しっかり着目してくださいね。
実施内容から選ぶ
インターンシップの内容は、企業によって多種多様です。そのため、学びたいもの、知りたいことからインターンシップ先を選ぶのもおすすめです。インターンシップのプログラム内容を見て、とくに気になったものに参加してみましょう。また、申し込みの際に「どこに惹かれたのか」「どういうことを学びたいか」を書き添えておくと、採用担当の目に留まりやすいかもしれません。
インターンシップ先を選ぶときの注意点
インターンシップで得られる経験は就活にも活かせるものです。気になる企業やインターンシップがあるならできるだけ参加してみるのがおすすめですが、相性の良くないインターン先を選んでしまうと時間のムダになってしまったり、負担を感じたりするかもしれません。
最初はどうしても知名度の高い企業を選んでしまいがちですが、知名度の高い企業は人気が高く、参加者も多いことは覚悟しておきましょう。ときにはインターンシップの選考にすら通らない可能性もあります。参加できたとしても、知名度の高さだけで選んだ場合は、ただ参加するだけになってしまい、無意味に感じる可能性もあります。ただ知名度が高いから、ではなく、きちんと興味のある企業のインターンシップに参加することが重要です。
インターンシップ先を探せるところ
大学のキャリアセンター
どこの大学にもキャリアセンターが設けられており、インターンシップの情報を閲覧できるようになっています。大学と連携の強い企業なら、キャリアセンターから申し込めば優先して参加できることもあります。また、インターンシップに関するマナーなども教えてくれるので、キャリアセンターからインターンシップ先を選ぶのはメリットが多いでしょう。
大学によって紹介している企業や企業数は異なりますが、学部の特徴にあわせたインターンシップ情報が豊富で、興味を持てる企業が見つかりやすいのも魅力です。
就活サイト
就活サイトには求人情報だけではなくインターンシップの情報も掲載されています。できるだけ多くの情報を得るために、1つではなく2~3つ程度の就活サイトをチェックするのがおすすめです。インターンシップの時期には特集が組まることが多いので、気になる企業を見つけやすいでしょう。
就活サイトからそのまま応募できる会社も多く、スムーズに参加申し込みできるのもメリットの1つです。
インターン関係のイベント
インターン関係のイベントに参加して企業を探すこともできます。イベント内容は色々ですが、企業説明の後にインターンの応募を受けつける事もあり、この場合はスムーズに手続きができます。
企業で開催するイベントは、採用担当の人とコミュニケーションをとる事もでき、企業の雰囲気を見ながら応募を決めることもできます。イベントで採用担当者に好印象を与えられれば、その後のインターン選考も有利になるかもしれません。
企業のホームページ
企業によっては公式サイトのみでインターンシップの告知をしているところもあります。そのため、気になる企業があれば定期的に公式サイトをチェックしましょう。
合同企業説明会
一度に多くの企業が参加する合同企業説明会でもインターンシップの情報を得ることができます。今まで知らなかった企業との新しい出会いもあるので、説教的に参加するのがおすすめ、気になった企業があればインターンシップに参加したい旨を伝えてみましょう。開催予定があるか、時期はいつかなどを質問して、必要であればメモも忘れずに取ってくださいね。
【職種別】建築業界のやりがい・働き方
グランハウス一級建築士事務所
岐阜県内での施工実績を豊富に持つ一級建築事務所「グランハウス」。設計士と直接話す家づくりを掲げ、手の届きやすい価格帯にて、オーダーメイドの注文住宅を手掛けています。30代の創業者を中心に、若手の設計士・現場監督たちが第一線で活躍している建築事務所としても注目されている会社です。
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